夏無垢
鎖骨





限なく陽は照らし焦がす
云うまでも無く情は無く
降り注ぐ無尽蔵の現実に嬢は涙して懸命に濡らす
萎びているその顔、おお
呆けて開いたままの口の邪
出すものを出した後のコーヒーか茶葉に似て
でがらし
出涸らしよ、おお
いとしいお前は出涸らしのペニス
違うならばヴァギナ
出涸らし、でがらしよ
いじらしく非力で無為で至高で結末
果てしなく情けなくしがなき卑猥
全ての終点



























                  石だとか砂だとか剥製の角になりたい

























ぐるりの海を皮切りに
普く粘膜は枯れはじめ
もういちど荒野が生まれる











自由詩 夏無垢 Copyright 鎖骨 2008-06-17 20:38:04
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