無題

窓の向こうの暗がりを
めまぐるしく流れてゆく
幽かな光の群れ

一日の終わりと
そして あたらしく
始まるための
束の間のひととき

仕事用のデータを
サーバに投げ
朝顔みたいに開いた
君の寝顔をのぞき込み
ひとりリビングを通り抜けて
不浄に向かう

エーテルに満たされた
宇宙の寝息だけが ひっそりと
ただ ひっそりと
うち寄せる
窓辺

ゆっくりと、ズボンのチャックを下ろす


支配されない時間
誰のものでもない時間
私だけの時間
そういえば俺は喉も渇いている

どこにも行けない
あなたの情熱が
窓ガラスにぶつかっては
砕ける


自由詩 無題 Copyright  2008-06-15 00:51:44
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