1486 106

曇り空は迷子の心
今にも泣きだしてしまいそう
こんな日は気分まで憂欝になるから
誰かのそばにいたいと思う

遠くの空から雷が鳴ると
怒られたみたいでお腹が痛くなる
私は音が聞こえないように
貴方のシャツに顔を埋める

ねぇ、今夜だけは帰らないで。雨が止むまでは…


いつからだろう?
こんなに素直になれたのは
普段は強がっている私でも
貴方にだけはわがままを言える

ねぇ、今夜だけは帰らないで。雨が止むまでは…

幼い頃は両親が忙しくて
一人でお留守番する日も多かった
雷が鳴る日は布団に包まって
帰ってくるのをずっと待っていた
二人を心配させたくないから
泣き付いたりなんてしなかった
甘えを知らない子どもだったんだ


ずっと色んなことを我慢してきた
ずっと気持ちを押し込めてきた
だから貴方に初めて抱き締められた時
涙が自然と零れ落ちたんだ

ねぇ、今夜だけは帰らないで。雨が止むまでは…

ねぇ…

今夜だけは…

今夜だけはそばにいて…


自由詩Copyright 1486 106 2008-06-12 17:50:25
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