ジーンズの裾
唐草フウ

雨に浸されて
ぼくのジーンズは裾から濡れだす
(ねぇ 君のカーテン
  いつかすはだにまとうはずの、
   快晴のあお・・・・・)
ぼくは今日も雨だったんだよ


軽く頭をこづかれ
眠りも そこそこに
書いたのは、みみず文字
解読不能


 (ねぇ、君のブックカバー
    内側には小さな指のもよう跡
   少し湿り気のある
  曲った質になった文庫・・・・・)
それを読んでる
読んでる姿を
踊り場でかすめるだけの
雨の日


傘もささないで
泣いてた君の顔は
間違ってなかったよ
なのにそれでいて 差し出せず    
遠巻きにしか見てない
ぼくのほうが
濡れていたんだ


雨に傷ついて
そんな水玉のせいにするぼくの
レンズには
いろんなものが グニャリ雑じって
かきまぜる前のコーヒーの映り

ジーンズの裾はなかなか乾かなかったんだ


自由詩 ジーンズの裾 Copyright 唐草フウ 2008-06-11 22:42:07
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