リピート
ここ

着ているのを忘れるほど着なれたにおいの上に
すっとしてほっとするほのかなにおいをはおり
むわりと包み込んでくる空気を受け流しながら
いろいろな顔の一面をのぞきにいった
家から抱えてきたざらざらの球体はすべすべになり
満足した私は傷がつかないようにおいの下に隠して帰った
いつもの場所にもどしていたら
いつの間にか少し傷がはいっているのに気がついた
なにかで磨こうとおもい家の中を探すが
その球体を磨けるものがないことはわかっていた
時間とともに傷は増えていくが
もう気にはならなくなっていた


自由詩 リピート Copyright ここ 2008-06-08 20:35:36
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