前夜
たりぽん(大理 奔)

去年の落葉のように
毛布にくるまって待つ
それが前夜、という夜

  篝火はひどく電気仕掛けで
  ひとりぼっちな自己主張
  もう永遠はいらないから
  あなたを灼きながら、焦がれたい

地虫が這っていく
息をひそめて
取り返しのつかない嘘を
その口元に、待って

  落ち葉のように折り重なって
  かえっていく場所
  許せるだろうか
  許されるだろうか
  







自由詩 前夜 Copyright たりぽん(大理 奔) 2008-04-10 23:04:19
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