釣りの終わり
北村 守通

釣竿折れた
ぽっきり折れた

イブニングの宴に取り残された
ボクの心も
ぽっきり折れた

慣れぬウェーダーで
ヨチヨチ歩き
岩場の傾斜に
足がくじけて
手にした釣竿
手と岩の間に
こらえきれずに
ぽっきり折れた
ボクの思い出
ぽっきり折れた
ボクの未来が
ぽっきり折れた

ぽっくり逝った
亡骸抱えて
鼻汁拭い
目をこすり
ボクは
バス停までの道のりを
一人寂しく
降りていった


自由詩 釣りの終わり Copyright 北村 守通 2008-04-07 21:16:33
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