無題21
ねろ







空に 浮かぶ

心臓の ひとつひとつ は燃焼して

その光の 落穂 から 聞こえる リズム

確かに 囁き 唄う 

あたしは  あの声を 聞いていた

一人起き出した 暗くて 冷たい 夜に

あれは  そうね

あたしは 探していたんだ

あの子を

その 声は 雲を 掠って 振わせて

夜の 空の 色になる

それを 千切っては 飲んで

白い コンクリートの 壁の 隅で

ひっそりと 息をして 蹲る 暗闇の子供

あの中に 溶けていくのなら この鼓動すら

何でも 無いものだと 思った事も

きっと 嘘では ないんだ



夜の 星空は 何も無い子供の 子守唄

玩具は 片付けられ 腕に 赤子抱いて あやす


自由詩 無題21 Copyright ねろ 2008-04-01 23:24:21
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