うた

はやくこいこい、お月さま
なみだが落ちて、くるまえに

のにさくこすもす、やさしく手折り
いちりんわたす、ひとみはあおい

ろんきょをとわぬ、それは盲の
ははのそれにもにた愛であろ

うしろの正面、ふりかえっても
つづきはあした、もう夜がくる

りりしい鼻梁に、しらうおの
にげもかくれもしない、すべらせる

けそう文でも、かきだせば
りはどこへやら、無理しか通らぬ

なきそうだ、ふくれる丸の
いじわるさよ、君は知っている

たしかめて、一息ついた
ずいぶん通った、みちくさのあと

らんらんと、ひかるまなこの
にじりよる、或るここちよさ

わらわせるな、と
がらすに言った、やつは泣いている

みみもとで、ふるえるのは
ようようでた言葉、こじかのような

にらみつけ、舌打ちをして
ふうと息をはき、「 」

るらるら、春がくる
なんとも、むせかえる

がらんどうだ、この胸のなか
めいめいそうして、もぎとっていった

せいろんだっても、鳴らなかった
しろくてきれいな嘘がほしいと

まつりのあとは、お空がとおい
におい残して、いってしまった


自由詩 うた Copyright  2008-03-20 00:38:47
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