開かれ行く道
kauzak

開かれ行く道を見ている
その空白を
その荒れ地を
その土ぼこりを

空白の上
冬枯れの青い空は広く
この空白が埋められるには
まだ暫くの時間が必要に見える

空白の背景に埋もれる高層建築は
孤立して輪郭が明瞭になりすぎて
現実感が失われているというのに
道になりゆく空白は
かさぶたのように地を這いずって
取り澄ました街の皮の下に息づく
大地の猛々しさを噴き出している


自由詩 開かれ行く道 Copyright kauzak 2008-03-19 02:06:30
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