ストーン・サークルは僕が
まいきー

ストーン・サークルで君が
ウチューと繋がった夢を見る時
僕は君のために
何が出来るか考えた。
煌めく星座の下で
丘に萌える草の息吹と
立ち並ぶ石の冷たさを感じながら
僕は君のために
何が出来るか考えた。



ストーン・サークルで君が
チキューと繋がった夢を見る時
僕は君のために
ストーン・サイクルについて
思い馳せよう。
雨だれが 石を穿ち
川になって 岩を削り
海まで流れて 砂を運び
海の底に 降り積もる
幾重にも 幾重にも
貝や
魚や
三葉虫
などを 飲み込みつつ
幾重にも 幾重にも
降り積もる うちに
砂は いつしか 石にもどる
水底も いつしか 陸となる
水が巡るように
星が巡るように
季節が巡るように
石も巡る
ストーン・サイクル
七つの海と
七つの大陸を
七度巡った石だけが
ストーン・サークルになれるんだ。
ほら
そこにアンモナイト。



ストーン・サークルが僕と
彼女を結びつけたように
ストーン・サークルは僕たちと
星々を結びつけてくれる。
ユーキューの大地と
トコシエの大空が
そっと触れあう秘密のところ
それが この 妖精の丘。

折しも今宵、グランドクロスの夜。
こんな夜は物言わぬ者どもが語り出す。
ほら
聞き耳を立ててごらん。

 蛾 「天翔る 星の宿りの 巡りの軌跡と」

 草 「踏みしめる 大地の恵みの 巡る季節を」

 蜥蜴「移りゆく 人の心に 刻むモノ」

 石 「人の世を 星の記憶に 刻むトキ」



ストーン・サークルで僕たちが
星々と繋がった夢を見る時
星々もまた僕たちと繋がった夢を見る。
何が変わる訳でもなく
何が分かる訳でもない。
ただ自分の位置を知る。
あるいは座標のようなものを。
流れ去った時と流れ来る時の狭間の一点に
果てしなく広がる世界の一点に
僕は存在して
僕以外のものも存在している。
たとえば
君が
君といるこの丘が
丘から続く草原が
草原を囲む山々が
山々の向こうに僕らの街が
僕らの街から違う街々へ
街々から伸びる道々は
やがて海に至り
海の向こうには違う国々が
海の底には貝や魚や三葉虫が
空の果てには星々が
足の下にはこの星が
この星の上には人々や
蛾や 草や 蜥蜴や 石が
これらの全てに歴史が
これらの全てに未来が。





ストーン・サークルは僕が

君と出会ったところ。

そして

世界と出会ったところ。







自由詩 ストーン・サークルは僕が Copyright まいきー 2004-07-02 09:10:23
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