記憶

花びら
ひら
ひら

舞い落ちて
切なく

遙か昔に思いやった
君の笑顔は

遠く
近く
揺れて
陽炎


待ってと叫んで
追いかけたかったのは
何なのか

今の僕にはわからない

きっと

あの日の僕も知らなかった

ただひたすら
必死に

追いかけることしかできなくて


花びら
ひら
ひら

舞い落ちた
儚く

駈ける僕の視界を
遮るように

風が
舞った
軽く
重く。


自由詩 記憶 Copyright  2008-03-15 12:29:33
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