夢酔
見崎 光

驚きは
予想もできないほどの不安定な鼓動を
寄せた
運命のイタズラと呼ばれる不可思議な時間が
崩れた階段を修復していく


小さなボタンを押す指
明らかに弾んでいて
意地の張り合いを解くように
まだ切れてはいなかった糸を文字が伝う中
震える呼吸を整えながら
“今日だけは”
そんな祈りを幸せに重ねた


瞬間に酔わされて
携帯を抱きしめて眠る
目覚めと共に終わる夢
偽れない真実と知っているから…






自由詩 夢酔 Copyright 見崎 光 2008-03-15 11:05:06
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