刃物としての光、傷としての光景
水町綜助

 誕生の
 賛嘆には
 うらがえしの
 霹靂を
 まなざしを持つうちに


 光線に射られた
 
 そのまばたきの擦過傷より
 ひろがる後天性の
 先天的疾患から
 なみだと
 肉体は知ろうとする

 いきたえ
 「いまだ

  ありかのわからない心は

  上へ
  下へ
  埒外へか
  埒内へかそのまま
  あるいは
  そのまま

  空白に
  現象空想すれば
  うつくしい
  にやにやと
  わらっている口元が
  あとへ残っている
  そのような予告

  焼きついた映画としては
  光のみ
  あったと


             」









自由詩 刃物としての光、傷としての光景 Copyright 水町綜助 2008-03-13 15:59:00
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