鏡の部屋 
服部 剛

鏡に映る 
ふぬけたつらが 
自分だと気づいた日 

自らの顔を 
つくりなおしたい 
と思った 

( 生きること
( そのものが、
( たった一つの答だよ・・・ 

時の流れの濁流に 
弄ばれていつのまに緩んだ掌を 
もう一度、握り直す。 

ふぬけた面の皮を脱ぎ 
洗面台に置いて 
鏡に背を向ける 

暗い部屋から、わたしは出よう。 





自由詩 鏡の部屋  Copyright 服部 剛 2008-03-13 10:41:29
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