「タシャノキモチ」
Rin.

著者より

 相手の立場に立ってものごとを考える。ということは、よりよい人間関係を形成する上で非常に大切なことである。しかし、こういうことは日ごろから意識しておかないとできないものであって、時として取り返しのつかない事態に発展することもある。日常的に他者の気持ちを想像するトレーニング」を積んでおくことは、何かしらのプラスの側面があると思われる。
 そこでトレーニングの例として、以下に様々なシチュエーションでの「他者の気持ち」想像の例を示そうと思う。興味を持っていただけたなら是非これを参考に、自分なりのトレーニングを行ってほしい。成果の報告や、実例などが投稿されると嬉しく思う。

                         2008年3月 風渚 凛




例1・百貨店の案内係・A子さんのキモチ

 はいはい、質問がある人は一列に並んでよね。そんなあっちこっちから言われても分からないわよ、聖徳太子じゃあるまいし・・・。
 は?直径80cmの麦わら??そんなものどこに被っていくのよ。あるわけないでしょう。全く、百貨店は何でもあるというのは大間違いよ。
 次は?阿闍梨餅??ああ、お土産ね。地下にあるから地図見てよね。あ、何よ、聞くだけ聞いて帰るわけ?!やれやれ・・・
 

例2・苗字の読み方が難しい、中学生・B田くんのキモチ

 ホント、新学期がタノシミで仕方ないんだよな。先生のやつ、絶対オレの苗字読めないぜ?ほら、やっぱり。オレ、B田だっつーの。小学生の頃から絶対一発で読まれたことがないんだよな。これ、密かな自慢。ああ、他に自慢することないのかよ、オレ・・・。
 おいおい、担任よ、2回連続で間違うのは反則!でも実は訂正するのが快感なんだよなあ・・・。


例3・客に「ハンバーグ、まだ?」と言われたウエイトレス・C恵さんのキモチ

 そりゃ一応は謝るけどさ、私に言われてもねえ・・・。厨房の話だし。そんなにおなか空いてんならもっと手間のかからないものにすりゃあいいのに。ってかそれより、子どもちゃんと見張ってなよ。ソースこぼされたら後が大変なんだから。今日私、クローズだよ?
 

例4・電車の中で隣に座ったカップルが、明らかに行き先を間違えた電車に乗っているということを会話から察したC郎さんのキモチ

 ああ・・・言ってあげた方が親切なんかなあ・・・。これ、三宮停まらへんで。でもこの人ら、ほんまは三宮行かへんかもしれんしなあ。下手に口出したら、「何聞き耳立ててんねん!」って絡まれでもしたらたまらんし。最近の世の中はコワイからな。よっしゃ、聞かんかったことにして寝よっと。・・・・ああ、でも気になって寝られへん。どうしてくれんの。はよ気いつかんかいな。


例5・満員のエレベーターでしかめつらをしているギャル・E美さんのキモチ

 あっつ〜。ほんま満員のエレベーターってキッツイわ。9F行くだけでメイクずるずるになるし〜。これ、万が一途中で停まって見いな、どないする気って感じやわ。この空間の酸素をこんだけの人数で分け合うんやろ?ありえへんわ〜。
 しかもさ〜、前の生き生きしたおばちゃん二人組!ジム通うか迷ってる話する前にさ、2Fくらいなら階段で行ってって感じやわ。ああ、しんど・・・。


例6・サバのフライと間違えられたアジのフライのキモチ

 ちょっと待ちいな。オレは「アジ」!!サバちゃうで、ほんま。まあおんなじサカナやけどな、「アジ」!!覚えといてな。人間は個性重視とか言うわりにはコレやろ。頼りにならんわ〜。「アジ」やで、「アジ」!!ほら、またサバって言うたやろ〜・・・。


例7・LLサイズのおばさんに試着されているLサイズの花柄パンツのキモチ

 ちょっと待ってよ、あたくしあなたにはそぐわなくてよ。ほら、よくご覧になって。明らかにあなたの腿のほうが太くってよ。あたくし最近はやりのストレッチだけど、限界ってものがありましてよ。あたくしの自慢の花柄が・・・あいたたた、トンボみたいになってるじゃありませんの。ちょっと!あ、いたい、痛くってよ〜!!!


例8・F二家の前のPコちゃん人形のキモチ
 
 もう、いいかげんに頭揺らすのやめて!!変にハイになっちゃうじゃない。それよりなによりあたし、実は子ども苦手なのよ。あ〜、そんなアイスクリームついたネバネバの手で髪の毛触らないで!
 あ、今前を通ったお兄さん、超好み!!あなたならいいわよ。って、無視?!
 あ〜、子ども去ったと思ったら酔っ払いが来た!!ああ、もう終わりだ・・・。


例9・G通りにあるマンホールのふたの溝のキモチ

 へへ、今日は誰を引っ掛けたろかな。昨日の姉ちゃんのピンヒール、ばっちりいただいたで。ありゃよかった。お、またピンヒールの姉ちゃんがきた!よっしゃ、いっとこ。・・・おい、引き抜きよったで。どえらい脚力やなあ。
 あ、ミニスカ、ミニスカ。いやあ、ゴチソウサマでした。もうちょっと踏んでくれてもええんやで〜。しかし長年ここにおるけど、ワシ幸せや思うで。


例10・K天満宮の石の牛のキモチ

 なんでみんなワシの頭なでまわすねん。あんまりやると禿げるっつーねん。おいおい、そっちは尻やで。どこでもええっちゅう問題ちゃうで。そんなとこ禿げたらシャレならんわ。
 しかし・・・ワシ、ウシなんやけどええんかなあ。弁天さんと張るくらいの人気者になってもーたがな。おいおい、賽銭食わせんといてくれ。なんぼなんでも無理やがな。


例11・同じくK天満宮の絵馬のキモチ

 黙ってたらみんな、好き放題書きよるわ。ちょっとは遠慮したらええのに。こらこら、太いマジックで書いても一緒やで。自分だけ目立とうってkう根性がいかん。ちっとも努力せんと、書いたら受かると思てるやろ。世の中そんなに甘ないで。
 あ、おいおい、おみくじ結ばんといてな。雨に濡れて張り付いたら気色悪いからな。おみくじはあっちやで。あ、もう、3つも願い事書かんといてや。肩凝ってまうわ。おわ、兄ちゃん修正ペンかいな。絵馬にそんなもん聞いたことあらへんで。あんた、コレ履歴書やったらおしまいやで。


例12・今みなさまに読んでいただいているこの散文のキモチ

 散文カテも読んでな。詩とか短歌もええけどさ、散文にもオモロイのはけっこうあるで。あ、一回でも笑ったらポイントいれてな。
 ちょっとそこのお姉さん!そう、あなたです。6回も笑ってるくせにコメントだけにしよと思ってるやろ。たのむわ〜。たまにはええやろー。
 ってかなあ、カザナギよ、うちを散文カテに入れてええんかいな。どっちかっていうとネタ帳ちゃうか?ここはもう少し偏差値の高い作品が集まるとこやと思うけど。まあ、投稿ボタン押すなって言うてんのに聞かへんから放っといたけど・・・うちみたいなん入れたらどうなるか知らんで、ほんま。





散文(批評随筆小説等) 「タシャノキモチ」 Copyright Rin. 2008-03-06 23:33:33
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