寝床の海
西日 茜

打ち出でてみればそこは青く

ウミネコが謳い白く泡だつにぎやかなオモテだ

楽園だなあと思うオレ

「ようっ」と挨拶交わしてくれるじゃないか

嬉しいじゃないか楽しいじゃないか



いいんだ足は海月の触手のようにタランとしてて

かくして上半身で踊る泡踊りだから



いつぞやは深く沈んで底のcaveに隠れ住んだオマエ

安心して眠る眠り鱶ネムリブカだったじゃないか

添い寝して戯れて噛み付いて傷ついて



もう少しここで楽しんでやるだけやって

疲れたらきっと戻るオマエのcaveに行くんだ

じっと待っている深く沈んだ暗い暖かい底のそこ

泡の数を数えて帰る道しるべ




自由詩 寝床の海 Copyright 西日 茜 2008-03-06 22:57:37
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私的宇宙-海