カタルシス
西日 茜

トラウマ共感
遠い日の記憶が

いちばん近くでゆらめいています


私たちは いつかきっと そこへ帰って行くのでしょう

もう すでに 始まっていますよ



傷ついたココロ*1は捨てましょう

愛するココロ*2を持って帰りましょう



スーツケイスは 楽天の宝物でいっぱい

ガラクタ ガラガラ ラクダの背中


ザラメのような砂浜を ポカポカと

ゆっくり ゆられて 歩いています


長い 長い 列をなし

皆 ポカポカと 歩いています



片方の足は ラクダの腹にタランと下ろし

とくに笑っているでもなく

心は満たされている といった感じ


夕焼けに照らされた頬が赤く染まり

希望というよりか 安住といった感じ


*1 トラウマ
*2 共感



自由詩 カタルシス Copyright 西日 茜 2008-02-23 00:21:05
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
タナトスの城