神様
ここ

人に命が宿る時
神様の手により
その頭の中に差し込まれる
天より伸びるプラグ
その幾つかを
神様は差し間違える
人の頭に差し込まれるそのプラグは
膨大な数にのぼり
人の頭の中の配線は 
非常に複雑であり
神様の手にも余るのだ

一日に何百万、何千万という数の命が宿り
その全ての人々の頭の中に
プラグを差し込んでいく神様は
どの人の頭の中に差し込む時も
必ず何箇所かは差し間違える
神様が差し間違える箇所は
人それぞれに少しづつ違い
それにより個性が生まれてくる

差し間違えられた箇所が
より多く類似する人同士では
お互いの意思の疎通が容易であり
差し間違えられた箇所が
殆ど類似しない人同士では
お互いの意思の疎通を欠く

多くの人々と
殆ど類似しない箇所を差し間違えられた人は
世の中に戸惑い
人と距離を置くようになる

神様は時に疲れ果て
集中力を失い
特に重要な箇所を差し間違える
その頭を持つ人は
ある時は天才として祭り上げられ
ある時は奇人として葬り去られる

人に命が宿る時
神様の手により
その頭の中に差し込まれる
天より伸びるプラグ
その幾つかを
神様は差し間違える
人の頭に差し込まれるそのプラグは
膨大な数にのぼり
人の頭の中の配線は
非常に複雑であり
神様の手にも余るのだ












自由詩 神様 Copyright ここ 2008-03-03 21:03:48
notebook Home 戻る