戻ってきたよここにさ
こめ

風が届けてくれた誰かは知らない人の思い

けだるい朝の坂で僕の足はとまり先には進めない

全て君が綺麗だから僕の体は動けない

どのくらい繰り返せば毎日は明日じゃなく未来に続く

本当に小さな瞳の中に映し出された

満天の夜空の月明かりの下

あの頃と同じで僕らは何も変わらなかった

でも変わったのは少しあっただけ

でもその少しの変化で僕らの繋がれた手は

少しづつ離され消えていた

今までのコトを一つ一つ思い出してタンスにしまい込んだ

目にした君は涙ににじみ君から見える僕も

同様ににじみだした

同じなのにな

同じ色の涙

同じ理由の涙

同じ場所での涙

同じ思いの涙

同じ全部同じ

だけど僕らの前には見えないガラスの壁があってね

僕は君がいる向こう側にいけなくなったんだ

だからさ動き始めて

僕が居ない世界へと






どのくらいたっただろう君がいなくなってから

動けない動きたくない

そしてゆっくりと僕の命は消えて

その場所にのこったわずかな光は

たった一つの望みで夢

のぞこうとしたら

それは散り散りに細かい蛍になって

あの君の瞳に映った夜空の月明かりの下へ

消えていった

どのくらい・・・・このくらい???

結局わからないけど

月を見ていた


自由詩 戻ってきたよここにさ Copyright こめ 2008-02-27 20:57:27
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