LOOMER
本木はじめ

まるで
ホワイトのように白い病室の中から
君は待つだろう
あらゆる部屋で踊っている死の山羊たちを無視して
根付く花に囲まれながら
真正面からベッドに腰かけている君は
瞬きをしない
くしゃみをしない
欠伸をしない
涙をしない
長いながい黒髪が
映えているねシーツコントラストラストコントラストらすとらすと
まで落ち込んで
いない
ただ正面を見つめ
かがみ
のなかに
君が映っている
そばにある花が
枯れている
ゆえに
君はどくろを内包しているにくたい
人工物に囲まれて
ただひとり生きている


自由詩 LOOMER Copyright 本木はじめ 2004-06-27 22:47:19
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