遠いところ
氷水蒸流

ずいぶん長いあいだ
持ち歩いたくせに
名前もかたちも知らない
自分の小さな臓器みたいに

そそがれる水を受けて
影にまで朝を分け与える
いつもの
透明なグラスを知らない


自由詩 遠いところ Copyright 氷水蒸流 2008-02-15 16:41:52
notebook Home 戻る  過去 未来