星は星に座って
氷水蒸流


星は星に座って
星を広げた
片手で星をすすりながら
遠くの星で、星たちが殺し合うのを知った
星の上に、ひとしずく星が流れた
空に散って 風に舞った
遠くなればなるほど
小さな星は小さくなり
いつまでも星だった
その星の上では いくつもの
温かいものが冷えていった
星はくしゅんとしたけれど
悲しくはなかった
銀河はまだ白い
湯気が立ちのぼる
淹れたてのコーヒーに
スプーン一杯分の星を入れて
新聞を広げた
しばらくして、僕は文句をたれる
ちっとも載ってないや
君が
元気かどうか



自由詩 星は星に座って Copyright 氷水蒸流 2008-02-01 12:33:18
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