こときり
AB(なかほど)
守られないことを知りながら
またひとつ約束をする
もう切る指をなくしてしまったらしいので
嘘つきなのは僕のほうだよ
と
嘘をつく
今日はしゃがみ込んだ君の足もとの
こおろぎの事を思い出していた
とか
琴座の一辺を二倍伸ばした線上に
糸切りを持った君がいて
約束
と言いながら弦を張り替えている
とか
fromAB
自由詩
こときり
Copyright
AB(なかほど)
2004-06-25 17:38:51
この文書は以下の文書グループに登録されています。
fromAB