ロンドンパーク
ゆうさく

少年、ライ麦を
したためた雨水につけて
うれしそうに
ほおばっている
 
チマチマ食うのが
大好きだ
なきたきゃ
汚れた紙袋に
全身つっこんだらいい
そしたら君は
一枚の絵になるよ
 
時計台は嘘をいう
時はそんな簡単に
流れやしない
 
ピストルで、バン
ああ、サラエボ
 
街は煙を巻いて
灰色が
地面からにじみ出る
せかいの影をふんだとき
死にたいって思った
 
って道ばたの老婆に言ったら
泣きじゃくりながら
鬼のように
ぼくを殴り続けた
 
目をそっと開けたら、
ぼくの憂鬱のかけらが
既にゆっくり、
遠くの景色に
めり込んでいた


自由詩 ロンドンパーク Copyright ゆうさく 2008-02-03 21:22:07
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