手紙 1
sk

間違いだらけの手紙をひとつ破いた
本当のことばかりかいてあったけれど
まっとうな手紙を一枚書き上げて
僕の本当の言葉にしてみました

秋のない国は落ち葉をおとして
紅くそまった山の地面は湿っている

涙を流す毎日さえ日常と言える
そんな国に生まれた僕は嘘つきの人

寂しい夜の合間に言葉をつむいで
引き出しはいっぱいになりました

便せんはもうありません


自由詩 手紙 1 Copyright sk 2008-01-31 08:03:15
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