ヒ素
狩心

意味にしがみ付いた連中が
影でヒ素ヒ素やって
実は金儲けしようって腹かい
残念だねぇ
貴方達には保守派としての
守るべきものがあるかと思ってたのに
むしろ意味を捨てて野獣の如く前のめりに皮膚を引き裂きながら叫ぶ僕らが
意味を本当に愛してたなんて
なかなか笑える話さ

ああ 僕たち野獣には
才能があるがまとめる力がない
自己管理ができない 俺は未来を希望しない
テーブルの上には食事を置かない
テーブルは何度も叩いて破壊する
炸裂した木々の幼虫の声 足が手が
突き刺さる俺の太股 俺の脇腹
生活は放棄した そこから異臭が発生した 何日も寝ていない
テーブルの中で意味にしがみ付いた連中が
野獣を取り締まる法律を組み立てる
テーブルの中で真珠貝が
野獣の中で弾ける
弾けた法律が
もう何日も寝ていない
日雇い労働者の身体から異臭    目覚める血管

意味は何処からやってくる
意味は過去からやってくる と仮定したら未来が予定された 野獣達は道端で死ぬ
意味は未来からやってくるのだ 誰も居ない空間に 確かに残されたコ・ト・バ!

セメントを口から流し込め 天然水がペットボトルで売られている時代だ
眼の中にレジを持て 計算する為ではなく 叩く為のレジ
きっかけは計算かもしれない 予定された未来
レジを叩き始めたら止まらない 無我夢中で数字なんぞ目に飛び込んでこない
眼に飛び込んでくるのは
縦棒や横棒が無数に網の目のように張られた風景
仮想現実と現実を繋ぐ直線 人と人を結ぶ曲線だ
エース級のピッチャーは 足で味噌汁を投げる
もちろんバッターは打てない 味噌汁塗れで
即刻 性転換手術に陥る 頭の中で意識朦朧の男
意志薄弱の女が ストッキングを擦り上げる エロスの呼吸 はぁはぁと
二股が三股に入れ替わる激しい運動で ストッ!キ・ン・グ!が町中に伝染した時
感電死した 力強い腕は レジを叩き壊す 無意識の中で ピッチャー

自己管理ができない連中が
天から垂らされた釣り針に引っかかり
風に靡いては舞い上がる身体 身体 カ・ラ・ダ!
鯉のぼりのようだ 五月の
痩せた神経が 町の雰囲気をサーフィンする
ヒ素がたっぷりと染み込んだ濃霧の中で海
セメントの波 テーブルの上に乗ってサーブする
バレーボール式濃霧 身体的濃霧 身体検査の後に
ガタガタッと 梯子が畳まれていく 脚立が

眼の中に迷路
白い場所と白い場所を 赤い毛細血管で区切る!
           絶対に見せてはならない!
           あなたの
           スカートの中の電撃






自由詩 ヒ素 Copyright 狩心 2008-01-30 22:20:02
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