母へ
三奈

籠の中に閉じ込めた
私が飛び出さないようにと

大事に、大事に、まるで子供と接するように
嗚呼、私はもう大人なのにね

貴女を狂わせたのは私
ほっておけば自殺してしまいそうな
私だから

いつも、大事に、大事に、と

いつか、
この籠を破れたら
貴女は自由になるのかな

買い集めた薬も、まだ捨てられそうにない
体調もまだ良くならないし
吐き気もとまりそうにない

でも、いつか
貴女を楽にしたいから


今の私に言えることは
ただ、ひとつ


愛してます






私が籠に囚われているように
貴女も私という名の鎖に囚われているのね




籠を破れたら
一番に



貴女の鎖を解きにいきたい




自由詩 母へ Copyright 三奈 2008-01-23 23:29:50
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