鳩ノ死
木屋 亞万

公園で
電灯に
白鳩が
泊まり
左足を
刺した
針山は
傷つけ
役目を
終えた
役人が
嬉々と
見上げ
これで
ここも
汚れる
事なく
清潔な
場所に
なると
テカる
眼鏡を
曇らせ
むふふ
ずひひ
と笑う
砂場は
静寂に
襲われ
水滴が
ぽたり
しとり
と土を
固めた
不快な
暗闇が
辺りを
浸蝕し
白鳩の
喉元が
萎んで
くくと
鳴った
闇夜は
歎いた
白点が
消えて
白骨に
変わる
ことを


自由詩 鳩ノ死 Copyright 木屋 亞万 2008-01-23 18:59:37
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