飴玉の空。
蛹梛 雫

この一つの アメ玉

   透き通る様に綺麗なアメ玉....

 私はそのアメ玉を空に翳し
 
        アメ玉の中から空をみた。

  
  アメ玉の中からみた空は

         何時もとは違っていた......

 何時も以上に空は耀いていて

                何時も以上に空は果敢なかった。

 
 私は涙が出てきた。

 
   ほろり
       
              ほろり

               留まることを知らないかのように

 
 涙が出てくる.......

          
           ほろり

                   ほろり

 何故涙が出るのだろう...?

         アメ玉の中からみた


 果敢ない空.......


           ―――――虚像の空

         本当の輝きがない

 
 果敢ない空.......

  
           ―――――虚飾の空

   偽りと化した空が....

        信じることのできない空が....

  
    偽りの空が


            私の心と重なった....


  気がつけば私の持っていた飴玉は

               地面に落ちていた

  アメ玉の中に

        一つの小さな空が.....

          
             ―――――虚像の空


  
    偽りで固められたような

          光を放っている空が....

             
             ―――――虚飾の空

 
  果て無きアメ玉の空と

              果敢なき私の心....




        ほろり

               ほろり


 

       涙 が 止 ま ら な い . . .


自由詩 飴玉の空。 Copyright 蛹梛 雫 2008-01-23 16:45:39
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