変態
本木はじめ

暑い夏流れる汗もそのままに
もはや芽吹くことのない
冷たい枯れ木に寄り添って
待ちましょう
ただ無言のまま
トゲの多い喋り方も忘れ
靴を脱いで
裸足になって
老いた虎のように
待ちましょう
かたちであることを
たもつのにつかれた
夏の氷のように
待ちましょう
いつか ふたり
水になるまで


自由詩 変態 Copyright 本木はじめ 2004-06-22 00:03:29
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