108
望月 ゆき

はかりしれないほど
白い カール
次の瞬間にはもう散り散りに



退屈だから
ゲームでもしよう
三角波を数えて
せーの、で
ライド


今ならまだ
右にも左にも
踏み出せる


生まれた瞬間
エネルギーを放出し
波頭は白く
散り 逝く


いつだって
目標の一歩手前で
日が暮れて
さよなら
それがイケてるシナリオ、
そうだろ



夏の夜
海の写真集のページをめくると
はるか遠くに
108つ目の波が砕ける音を
聞いたような気がして、
窓をあけた



自由詩 108 Copyright 望月 ゆき 2004-06-21 00:27:17
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