うさぎ熱
umineko

診断はうさぎ熱
それも重症

止まらない
君に
大切な友だちに
手をかけるやまい

君は目を閉じて
やり過ごそうとするけれど
ボクのやまいは
それを越える

君を食む
最初のひとくちが
罪の甘さ



君のくちびる
かすかに
動き
ことばでないことば

太古に眠る水の音
拡がる
拡がって

君が
だんだん動かなくなって

うさぎ熱

ボクはもう
ボクではない何か
あるいは
君のしかばねを

組み敷いて
君を食む

ペンシルが
床に転がる

明けようとする朝に





自由詩 うさぎ熱 Copyright umineko 2008-01-06 18:31:26
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