タクシーをつかまえて
よしおかさくら

タクシーをつかまえて
光の街を走って行く
対向車のライトも
ぼやけて通り過ぎる
車の
屋根に
窓に
雨粒の落ちる音が
軽はずみに続く
水しぶき跳ね上がる音に
ひとりごとのような
寂しさはない
伝えきれないまま
消えてしまうような
想いはない

タクシーをつかまえて
光の街を走り去る
このままどこまでも
走って 走って
どこまでも
走って 走って
行こう


自由詩 タクシーをつかまえて Copyright よしおかさくら 2007-12-26 09:43:16
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