本群 マコト


テントの隅で転がって
仰向けの空を見た
風も静寂も地熱も
青く佇んで消えていく
ぬるい酒にまた溶けていく
孤独はそういうものだった



缶詰肴に飽きてきて
川で糸垂れる人間を見た
あさましいよと罵れば
2匹獲物を置いていった
イワナは赤く
俺を見た



すべてに飽きてしまうほど
お前は何もしらないよ
緑の壁が揺れるたび
うなずいているのか
けなしているのか
馬鹿げたことを思うほど
俺はまた、ひとつの人間だった







自由詩Copyright 本群 マコト 2007-12-25 18:22:29
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