内輪差を説明するイラストの中の後ろタイヤに巻き込まれる少女のような気持ちで
ピッピ

ヒリヒリしたことばを書くとしても
きっと奴らは寝ているだろう
生まれてから今まで
ずっと目を開け続けている人間などいないのだから
みんなどこかで見解をこぼしている

ソクラテスは無知の知だと言った
多分プログレッシブ・ロックのさきがけ
正しさは人間から生まれるけれど
人間として欠如している部分からも生まれる
誰かがかばうことよりももっと強いもの

ふわふわしたもの、もって、
トランジッショナルな旅に出かける
大丈夫じゃないかもしれないけど
この窓の内側と外側じゃ
ことばの量が違いすぎる

みんな頭の中で四肢を失ってく
忘れるってのは多分そういうことだ
何度も繰り返したり引き戻ったりしなきゃ
そうして同じものを買わなくちゃ
後世に残さなくちゃ

そうして
植えた種に水をやって
静かに絶滅を待っている
河は淀み空は黒ずんでいくけれど
絶えるまで意味の探究は止まない


自由詩 内輪差を説明するイラストの中の後ろタイヤに巻き込まれる少女のような気持ちで Copyright ピッピ 2007-12-21 20:39:01
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