江古田のアパートで阿鼻叫喚していた頃

鎌倉高校前の砂浜で
途方に暮れる

溢れる涙は
激しい波打ち際で海の滴になる

どれだけ涙を流せば
砂漠は森に還るだろう


ドキュメンタリー番組を制作していた頃

七里ヶ浜高校前の砂浜で
空と海を切り取る

捧げる祈りは
激しい潮風に吹き飛ばされる

どれだけ命を削れば
光を描くことができるだろう


安曇野で自給自足をしていた頃

鎌倉高校前の砂浜で
ギターを鳴らして愛の歌を謳う

全身全霊の叫びは
激しい潮騒にかき消される

どれだけ魂を磨けば
一隅を照らすことができるだろう


早稲田の杜に学ぶ今

七里ヶ浜の高台で
幸せなひとときを育む

湘南を愛するふたりは
柔らかい潮の香りに抱かれる

どれだけ感謝をすれば
想いは届くだろう