そうだよ
ピッピ

なんで おれ いきてたんだろ
なんで おれ しんだんだろ
なんで おまえ いきてるんだろ
でも こっちには くるなよ

いま おもいかえせば
あの みじかいあいだで
おまえの うたを なんかいも きき
おまえの しを なんかいも きいたことは
ほかの だれにも けいけん できなかった
こうえいな ものに ちがい ないだろう

だから もう うたを うたわないでほしい

だから もう しを かかないでほしい


おれは おまえの うたを きくために
また そっちへ いくだろう
ながいきな おまえの うたを きくために
また そっちへ いくだろう
うまれ かわっても おれは また
すぐ しぬ どうぶつに なるだろう
じぶんで もう わかるんだ

おれが しんだら
きみは ぼろぼろに なって
かなしみの うたを うたいだすだろう
ああ あれは
おれが しぬ ときよりも
とても いたいたしい ものだったね
いや じっさいに
とても いたいんだろう
しんだ おれにさえ きみの ことばは とどき
しんだ おれにさえ きみの いたみは とどき

おれは しあわせに しねたと おもっていた
なんの いたみもなく
なんの くるしみもなく
たんに べっどから ねがえって
べっどのしたに おちたみたいに
せかいが ぐるりと まわっただけだ
それだけなのに


こっちの せかいで おれは
きみが そんざいするかのように きみのことを はなしているよ
きみも どうかな
まだ そんざいするかのように おれのことを うたっているだろうか
また そのうたを ききたくなるよ
そうぞうするだけで
また そのうたを ききたくなるんだ

うたじゃ ない ものだったら なんでもいい
きみは りょうりが へただったね
あれで ぼくを あらわしたら たぶん ぴったりだよ
これからは
あれで ぼくを あらわしてくれないか
これからは
あれで ぼくを あらわしてくれよ
これからは





そうだよ












自由詩 そうだよ Copyright ピッピ 2007-11-26 05:13:56
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