いなか
こしごえ
風が鳴る
凍える魂を
ひき連れ去る寒月を
湾曲する星夜の岸を
鋭く細く鳴っている
居炉裏端
(
いろりばた
)
の数え歌は
今宵も尽きることはなく
月影の枝が
障子に透けて心細くゆれている
炉心も真っ赤にひそんでる
おまえはいかにも楽しそう
意中は混沌とした光彩だ
しかしいかにも悲しそう……
風が鳴る
凍える魂を
ひき連れ去る寒月を
湾曲する星夜の岸を
自由詩
いなか
Copyright
こしごえ
2007-11-19 06:29:46
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