はるのよこがお
こしごえ



潮風にさびる
落日の夢幻むげん
ゆく手には
茫洋のそら

遠音の影を
ひびきつづける海岸が
涙できず知らぬ世で 立ち尽す
瞬息の流星

ほそぼそとあがる雲も あてどなく漂う雲も
うらさびしく暮色に暮れる
孤影の火影ほかげを帰らぬ 夕紅
( 黒い洋服ドレスの白い手で 種をまく娘

流光はとどまらず
深き青嵐せいらん
永遠を亡くす
めぐるはる ) の
桜吹雪









自由詩 はるのよこがお Copyright こしごえ 2007-11-17 09:39:38
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