燃える水
唐草フウ

      燃える水滴たちは
   河の中で流れながら
    ここにいるよと
     会いたい者へ 点滅 
      からだで示している

ティンパニーの連打に
はねうつ 飛びうつ


      夢うつつの水滴たちは
    ピアノがなめらかな形の
    手のように
      やさしくタクトを見つめながら
     ひんやりと えがく

             さあこのゆびからゆびへ?




あなたの懐にそっと冷たい手を差し入れた
河の流れる 流れる岸間で
からだをよせているわたしたちは
なんら、変わらない
それも、変わらない





自由詩 燃える水 Copyright 唐草フウ 2007-11-12 07:36:15
notebook Home 戻る  過去 未来