朝 あるところの人たち
唐草フウ

しずかに激しく
ひとたちが群れては
やさしいことばをかけて
やさしいことばにすくわれる


ああ、きみの手ぇ、あったかいねぇ

網の目たちがあくしゅを、している
みえないものをわたしは
都合しだいで
うたがうけれど
ときどき、信じていたいものもある


時間もひとも流れていって、まつりのあと
いきおいがずっと続かないほうが、いい
ひんやりもまた気持ちがいいのだから
それでも
とり残されて居たい
その風のにおいをそっと封筒に入れて


あなたに数え切れないほどの握手を

生きることをやめるのを
思いとどまってくれたひとがいる
「ばかだな、それじゃあこれから
一緒に楽しいことできないじゃないかあ」
うれしかった、みんなうれしかった
みんなないて、笑っていたら
おのずと群れが出来上がって
しずかに立ち上がって
難しく考えない
でもいいんだ


だれだって土台はおなじさ
とりあえず天気になあれ
そして一喜一憂からまたはじめよう

くりかえしくりかえし、たちどまってまた


自由詩 朝 あるところの人たち Copyright 唐草フウ 2007-11-09 06:16:25
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