アハウ

液化燃料が
静かに燃えて
街に灰が積もり
鋼鉄の箱を疾走させ
アスファルトは
平行に立ち上がる 蛇
どこまでも続き

ゴムのわだちが軋む

騒音の車道を折れると
路地が佇み
生垣にコスモスが揺れている
湿った道路に夕暮れが訪れて

夕闇に青の兆しが満ちて
街灯に寂しさが映る頃
燃焼された灰が路地に降り積もり

眠りを誘う
喧騒から離れて
路地に佇み
降る灰の音を聞く

そんな時
私の心は満たされて

暮れかけた空を
深い息とともに 見上げ
宵の明星を 探してしまう

深深と降り積もる灰と仄かな光と


自由詩Copyright アハウ 2007-11-06 15:58:47
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