液化燃料が
静かに燃えて
街に灰が積もり
鋼鉄の箱を疾走させ
アスファルトは
平行に立ち上がる 蛇
どこまでも続き
ゴムのわだちが軋む
騒音の車道を折れると
路地が佇み
生 ....
ピアノのあしは楽器を支えているのか
それとも音楽を支えているのか
ギターをかき鳴らす仕草は
そのあしに似て、共鳴する独り言
マイクを持って空を指したとき
ひとはただのマイクスタンドでしか ....
高い高いトーテムポールを登ると餃子がある、それは餃子ではなく乱心だった
箸を広めたのがフランス人だなんて嘘、インドなんて象の猿ぐつわでポカポカだ
河童とキュウリ、うな重と梅肉、ガーリックは北京を燃 ....
ガラス張りの夕日を浴び帰途につくと
錆び切った列車がホームに転がり込んでくる
赤い鉄粉を吹き散らしながら
天を衝く花籠
店の名は
物言わぬ圧力の墨で書きなぐられる
灼けつい ....