帰り道すがら
湾鶴
すすけた茜のカーテンにつつまれてゆく君は
自分の瞳の裏側を見るように わたしをみつけ
やる気のないそぶりで わらう
足踏みを繰り返すが去っていかないところに
したしみ
早口でしゃべる 西風ばかり
最近あったこと これからしなければならないこと
相槌に期待するところ なごやかで
ふれあいを休ませることなく
道路に赤線を引き500メートルを測る作業は
頭の袋が、たくさんあるからできるのでしょう。
私の袋は、さわめくカーテンでたくさんです。
ひさしぶりに放課後のような夕陽
恋愛錯覚症候群 わたしが中学生なら確実に
これって恋かしら?と鏡に問い まばたくでしょう
それほど みごとに広がったカーテンで いっぱいでした