風来坊
望月 ゆき

今から
向かいます。



彼方からの発信を受けて
待ちきれずに
窓枠から
片目をのぞかせる


目の中に飛び込んできたのは
方向音痴の雨粒だけだった


そういえば
ここまでの道順を
説明しなかったな、
とか。


渋滞してなきゃいいけど。


温度計と
湿度計の
目盛りは たぶん


ぜんぶ わかってるんだ。


自由詩 風来坊 Copyright 望月 ゆき 2004-06-08 00:42:45
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