アーモンド
1486 106

最後に口にした紅茶は
裏切りとアーモンドの味
苦しくて床に倒れこんだ
貴方の顔が歪んでいく


それは許されない関係だった
貴方には婚約者も子どももいた
いつかは別れてくれると信じて
会えない夜もひたすら耐え続けた

だから今朝の電話で
一緒になろうって言ってくれた時
飛び上がるくらい嬉しくて
美味しいご馳走を用意したんだ

だけど結局最初から
愛なんてどこにも無かったんだ


最後に口にした紅茶は
裏切りとアーモンドの味
テーブルの向こう側では貴方が
何食わぬ顔で私を見ている


自由詩 アーモンド Copyright 1486 106 2007-10-21 00:36:47
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
「あ」のひびき