アラベスク
1486 106

欲望絡みつくアラビアンナイト
踊り子の華麗なるベリーダンス

マハラジャは結婚を申し込むが
踊り子は首を縦に振らない

彼は強大な財力を使い
あらゆるものをプレゼントした
掌ほどの大きさのダイヤ
黄金で作られた屋敷
掘り当てたばかりの油田
それでも彼女の返事は変わらない

業を煮やしたマハラジャが尋ねた
「お前は一体何を望むのか」
すると踊り子は彼の手を取り
ステージの上に誘い込んだ

零れ落ちる吐息
滴り落ちる汗
それは王国の歴史の中で
一番熱い夜だったという

やがて砂漠の夜は明け
時を忘れるほどのダンスの後
踊り子は彼にそっとキスをした


自由詩 アラベスク Copyright 1486 106 2007-10-18 19:26:44
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
「あ」のひびき