鏡の泣くとき
唐草フウ


秋じゃなければできなかったのでしょうか
空洞は風が増すほどに
流れてゆきます

 いちにちの日短さ
 胸の欠けてゆくそして
 焦げてゆく茜の陽
 

沈んでゆき夜になる前の隙間で
歩きながら眺める 空は
言葉には到底届かず

 反射できなくなった鏡
 自らをも映しても見えず
 雨は降っていない

少し正解から傾いた、時間
無理に笑わなくていい




自由詩 鏡の泣くとき Copyright 唐草フウ 2007-10-17 16:46:48
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