クチズサム
唐草フウ

のどが呪文をとなえているよ
おふろでもないのにシャボンが飛ぶよ
とおくとおく
欄干があかく染まって忘れられない

だんだん
だんだん


からだをかさねるよりずっと
指のすきまの感覚をつかむよりずっと

すべてのわたし
どうかふるえないで
白いバラ、バラ捨ててしまうには
もうちょっと期日を要す


たちどまって
あめ玉あげます
元気になれる良いあめ玉、何色がいいですか
わたしは静かになれるあめ玉を
なめながら横になっている


だんだん
だんだん





自由詩 クチズサム Copyright 唐草フウ 2007-10-12 14:20:01
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